楽しかったリハビリの時間も、そろそろ終わり。。。
僕「もう今日は終わりだよー」
子ども「やだー!!!」「まだやるー!!!」
僕「また、今度ね」
子ども「やばぁー(やだー)!!!うべぇーーーん(;´Д⊂)」
僕「…」
お母さん「…」
といったやりとりは、リハビリの時間に限らず毎日のように、しかも、日に何回もありますよね。
いわゆる【きりかえができない】状態です。
きりかえができるためには、どうしたら良いの考えてみましょう。
きりかえのポイントは、見通しと折り合いをつけること
1.見通しがもてる
楽しかった活動や遊びが終わってしまうとわかると、みんな悲しいものです。
でも、大人になったり、成長してくると今日の遊びが終わってしまったけど、また明日遊べるなとか、このあとは、おやつタイム!など、みんな次の見通しを持ってきりかえていけます。
きりかえが苦手なお子さんの中には、終わった先の見通しが上手に持てず、まだ目の前に遊べるものがあるのに、なんでやめなきゃいけないんだ!もう、これで終わってしまったら、次がないんだ!と感じてしまうお子さんもいます。
次になにをするのか、どんな楽しみがあるのか伝える
言葉かけだけで次に楽しそうなことがイメージできそうなら、きりかえのタイミングで言葉かけをすることが大切です。
例えば、「このあと、おやつタイムだよ。」「ごほうびのシールやスタンプがあるよ。」「おうちに帰って、一緒に遊ぼ。」など楽しみな内容を伝えてあげると良いですね。
言葉かけでは、言っていることが理解できずさらにパニックになってしまう場合には、絵や写真を使ってスケジュールを作って見せてあげたり、実際に次にやることがある場所へ移動することもおすすめです。
場所が移ったとたんに、コロッと泣きやんで、遊びだすお子さんもたくさんいますよ。
お子さんのタイプに合わせて対応してあげれると良いですね。
2.気持ちに折り合いをつける
1.の「見通しをもたせる」こととは違って、好きな遊びや物があってもきりかえがが苦手なお子さんがいます。こういったお子さんは、対応がすぐにできるわけではなく、長い目で見ていく必要があります。次にやることはわかっているし、終わらなければいけないこともわかっているけど、どうしてもあきらめがつかない。。。
こういった状況を上手に例えてくれた、先輩ST(言語聴覚士)さんがいます。その方が言うには、きりかえで折り合いがつかないお子さんの気持ちは、【初恋の相手との別れと一緒】と言われていました。
恋愛経験の豊富さについては人それぞれ違いますが、誰しも初恋はしたことがありますよね?
しかし、初恋の相手と一緒にいられることは少なく、大半が失恋といった結果になっているかと思います。
では、あなたは失恋をした時にどうやって立ち直って(きりかえ)いましたか?
失恋をした時には、僕の場合だったら、かなり長い期間、引きずっていました。もう、終わってしまったのに、まだチャンスがあるかもしれないと思ってしまったり、周りからは、早くきりかえろと言われているけど、ウジウジしていました。
人によっては、好きなものを食べたり、友達に話を聞いてもらったり、なにかに当たってみたりと、きりかえるためにいろいろやってみると思います。でも、やっぱりきりかえができない。。。
そう、きりかえをしなくちゃいけないのは、よくわかっているんです。でも、すぐにはきりかえできないんです!
じゃあ、僕もあなたもどうして、失恋から立ち直れたか。
それは、時間が解決してくれたんです!
気持ちに折り合いをつけるには、時間が必要で、きりかえにかかる時間も個々違います。
失恋の立ち直り同様、本人のペースに合わせて、しっかりときりかえができた経験を積んでいくことが大切になります。
個々のきりかえスタイルに合わせながら進める
気持ちに折り合いをつけることは、長い時間が必要です。しかし、ずっと同じ行動をしていることはなく、子どものペースで徐々にきりかえまでにかかる時間が短くなってきたり、自分なりに次の見通しをもち、きりかえができてくるお子さんもいます。
きりかえができたか、できないかの結果で判断してしまうと、できなかったことが多くなりがちです。きりかえるまでの時間や泣き止む時間が短くなったなどスモールステップの意識で子どもの成長を見守れると良いですね。
対応のポイントとしては、きりかえようと努力をしている姿をほめてあげたり、本人の気持ちを代弁することや、できた部分を具体的にほめる(「この前より、泣き止むのが早くなったね」「泣きそうだったけど、泣かないでお話ができたね」など)ことも良いかと思います。
あるいは、きりかえに時間がかかるため、子どものきりかえまでの時間を把握した上で、大人が終わりにしたい、時間から逆算して、本人のきりかえにかかる時間分を引いた時間から、事前に声かけをしておき、さらに、途中でも声かけをして、いつ終わるのかを子どもと確認しつつ進めていけると、もうすぐ終わりなんだと徐々に気持ちの整理をしながら、進めていくこともできるかと思いますよ。
グッズの利用もオススメ
声かけだけでは、いつ終わるのか忘れてしまうお子さんも多くみられます。
そういった場合には、「タイムタイマー」のように、時間がなくなっていくのが、見た目にわかりやすいツールを使うこともオススメです。これは、見通しの苦手なお子さんにも有効で、音が鳴ると同時にきりかえができるお子さんもいます。
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まとめ
きりかえができるには、見通しと気持ちに折り合いをつけることが大切です。目に見える形で、子どもにわかるように見通しを伝えることや、本人のきりかえにかかる時間をみつけ、事前に対応したり、少しずつ声かけをしていくようにして、お子さんが「できた」と感じれるようにしていけると良いですね。
お子さんの様子をみて、イライラしてしまうこともあるかと思いますが、あなたの失恋経験を生かして、お子さんのことも長い目で見てあげて下さいね。
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